これからの季節、出かける機会が増えるという人も大勢いることでしょう。筆者は靴には詳しくありませんが、今年はどうやら底がフラットな歩きやすい靴の評判がいいようで、休日にはたくさん歩くというのがトレンドになってきているのではないかとも想像します。
さて、たくさん歩くとなると出てくる悩みのタネが「靴擦れ」です。靴擦れは新しい靴を履き続けているとかなり高い頻度で発生してしまうということは残念ながらみなさん知っています。もし真新しい靴で靴擦れを起こさないものにめぐり会えたらとても気持ちがいいものです。
どうすれば靴擦れを防ぐことができるのでしょうか。傾向と対策を調べてみました。
靴擦れはほとんど靴のせい
大辞林の解説によると、靴擦れとは『はいた靴が合わないため、こすれて足に傷ができること。また、その傷』とあります。どうやら、言葉の意味としては「靴擦れ」とは靴に全ての原因があるようです。
実際に、靴擦れの原因のほとんどは足の形に合わない靴を無理に履き続けたことで同じ場所に圧力がかかることで引き起こされます。とくに窮屈な靴は足が靴に押し付けられるので、あちこちに靴擦れやタコができやすくなります。
結果論としては靴が合わないという事実に尽きますが、そうなってしまう理由は案外多様で、単純にサイズの目測を誤ったというものから、足が変形して大量生産の足型では合う靴がないというもの、歳を取って足が骨ばってきたというものまで考えられます。
このような事情を考えると、足の形や最適なサイズは毎回測定しなおした方がいいということがわかります。ところが、靴を購入する際にわざわざ足のサイズを測っている人はどちらかといえば少数派のようです。あなたが最後に自分の足を測定したのはいつですか。現在の足のサイズが自分の想像と違っていたということも決して珍しいことではないはずです。
編集部のみなさんが行っている靴擦れ対策
圧迫されている原因が何にせよ、合わない靴が一枚かんでいることが多いので怪しいと思ったらまずは靴屋さんに相談してみることです。とはいえ、履き始めの硬い靴を徐々に足に慣らしていくことも足元のファッションの楽しみ方でしょう。
そこで、編集部のみなさんがどんな靴擦れ対策を行っているのかを聞いてみました。
一番オーソドックスだったのは、購入したばかりの靴ではいきなり遠出はせず、出勤や近所の散歩などあまり歩かなくていい用途で足慣らしをするというものでした。靴に付属している説明書などを見ても、いきなり長距離移動に使うのではなく、何度か試し履きをするように書かれていることもあります。
次に目立ったのは靴の中の摩擦を少しでも減らす工夫でした。ランニングシューズや登山靴を履く前に、かかとや足指などマメができやすい箇所にテーピングを施すという人がいました。たしかに、あらかじめテーピングを施しておくと局所にかかる圧力が分散されて、すぐに靴擦れができてしまうことを避けられそうです。別にテーピングでなくても、できやすいと感じている箇所に絆創膏を張るというのもよさそうです。
また、同様に摩擦を減らす方法として、靴下に一工夫している人もいました。こちらでは、靴下をクッション性の高い厚手のものにしたり、靴下を2重にして肌に近い方はアウトドア用の汗を取り除くものにしていました。汗で皮膚が湿るとマメにつながりやすくなるので、靴下を工夫して皮膚を常に乾いた状態にしておくことは効果的かもしれません。同じような発想で、足の靴擦れがおきやすい部分にベビーパウダーを塗っておくという人もいました。
みなさんそれぞれ思い思いの工夫をしているようです。それだけ靴擦れは厄介な悩みだということなのでしょう。
そんな悩みの救世主となるか、最近では熱で形が変えられる樹脂を使って、店頭で自分の足の形に靴を成形することができる靴も登場しています。使ってみた人の感想では、履き始めから本当に気持ちいいぐらいフィットしてくれるそうです。有名なのは自転車用のレースシューズですが、登山靴にもあるようです。いずれにしても、ファッションというよりはスポーツ用という側面が強そうです。
マメができそうと感じたらすぐに処置を
最後に、もし靴を履いていて擦れそうだ、マメができそうだと感じたときの処置を紹介しておきます。これは、我慢せずにその場で一旦靴を脱ぎ、すぐに絆創膏やテーピングで患部を覆ってしまうのがおすすめです。
たとえ水ぶくれができてしまっても、皮膚が破ける前に処置すると治りが早くなります。圧迫されていると感じたら、なるべく早めに靴を脱いで処置をするようにしましょう。